胃ろうとはお腹の表面から胃まで開けられた小さな穴のことを指します。ここにチューブを入れて栄養を摂っていくことが最大の目的です。もちろん、ご飯だけではなくお薬やお水を入れることも可能ですよ!今日は胃ろうのメリット、デメリットや胃ろう以外の栄養摂取の方法を解説いたします!悩まれている飼い主様はぜひ参考にしてみてくださいね。適応胃ろうは口腔内、食道に問題があり食事ができないあるいは十分に摂れない場合自力採食が認められないことが長期に予想される場合今後このような状況が予想される場合に設置をします。もちろん、ご飯だけではなく苦いお薬やお水を入れることも可能です。この設置の処置には内視鏡が必要です。また、全身麻酔をかけての処置になりますので麻酔が可能な状態であることが必要です。設置時間は15~30分程度です。(内視鏡での探索や検査が必要な場合はもう少し時間がかかります。)【写真:内視鏡の光で針を刺す部分を確認する】【写真:胃ろうチューブを胃から引っ張り出している様子】【写真:胃ろうチューブ設置後】他の方法胃ろうと同じように栄養を摂る方法として経鼻カテーテル経食道カテーテルがあります。それぞれのメリット・デメリットそれぞれの適応、メリット、デメリットをまとめてみましたので、ぜひ読んでみてください😊症例猫 雑種7歳5ヶ月 既往歴:リンパ腫食べが悪いため経鼻カテーテルを設置していたが長期の維持が予想されたため、胃ろう設置となリました。【写真:胃ろうチューブをしまっておく用に服を着ている】症例2犬 パグ11歳2ヶ月既往歴:リンパ管拡張症 変形性脊椎症リンパ管拡張症による低アルブミンが認められ治療していました。治療効果もあり、アルブミンは正常値になりましたが昨年の10月ごろから再度アルブミンの低下が認められました。また、それに伴い徐々に食欲も低下していました。前回のリンパ管拡張症から他の疾患に進行している可能性もあり、内視鏡の検査を実施しその際胃ろうチューブの設置を行いました。【写真:病院内では簡易的な腹巻きで胃ろうチューブを固定している】【写真:めくると胃ろうチューブが見える】まとめ胃ろうチューブの設置は食欲がない、投薬が難しいなどの症例の大きな味方になってくれる方法です。麻酔に対して不安を感じられる飼い主様も多いかと思いますが、処置は短時間で終わります。今回の解説でそういった選択肢もあるんだな、と考えるきっかけになっていただければ幸いです。