こんにちは!渋谷にあります、渋谷動物医療センターです。今日はひもを食べてしまった猫ちゃんの症例をご紹介します。症例猫 雑種 4歳5.4kgビニール紐を誤食したとご来院されました。検査レントゲン検査、超音波検査により腸内に紐らしきものを確認できました。レントゲンでは腸がアコーディオンのようにぎゅっとなっています。【レントゲン:ピンクの円に囲まれた場所が詰まっていると疑われた】 超音波検査では一番詰まりやすいとされている十二指腸は抜けていたこと、また腸閉塞の所見もないことから一日点滴入院により、排便を促しました。手術しかし、嘔吐が認められたことから、腸閉塞の可能性があるとして、内視鏡、試験開腹を行いました。胃内に異物は認められず、やはり十二指腸にも紐状の異物は確認されませんでした。【写真:内視鏡画像】開腹をすると、腸は紐の通過により、炎症を起こしていました。幸いにも腸の中の紐を徒手にて動かすことができましたので、大腸まで丁寧に紐を移動させ、腸を切開せずに手術は終了しました。次の日には便に大量の紐が確認できました。ご飯もたくさん食べてくれ、嘔吐も認められなかったため退院となりました。抜糸時の傷口も良好で元気食欲ともに家でも問題なしとのことでした。このような異物は腸の閉塞が長時間になってしまった場合、腸の血行不良が起こり最悪の場合は壊死してしまい腸に穴が開いてしまいます。異物を食べてしまったかもしれない場合は、気づいた時点ですぐにかかりつけにご相談ください。食べてしまっただけで危険な食べ物、植物、薬などもあります。一緒にレントゲンを撮影した方がよりわかりやすいので食べたものがわかる場合はそちらも一緒にご持参ください。