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FIPの症例紹介(2例)

FIPの症例紹介(2例)

  • #救急救命・集中治療

 2025年01月28日

FIPの詳しい内容については以前の記事
「子猫のFIP」をご覧ください。

今回は成猫のFIPの2症例をご紹介します。

症例1

2歳9ヶ月の去勢ずみの雑種猫です。
FIP疑いとして他院から紹介来院されました。

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経過

11月上旬から元気が低下し、近隣の病院を受診。
皮下の点滴などが行われましたが、大きく改善はありませんでした。
その後検査を行い、FIPが疑わしいとのことで当院を受診する運びとなりました。

当院来院時

食欲はほぼなく、ちゅーるを少し食べるくらいとのことでした。

診察台の上でも、意識レベルの低下が認められ、
重度の脱水、呼吸促迫、白目の黄疸が認められました。

治療

症例の状態がかなり思わしくなかったため、
飼い主様と相談し、入院下でモルヌピラビルの投薬を開始しました。
全身状態の改善のために

  • 酸素室

  • 静脈点滴(肝庇護剤、糖、ビタミン添加)

  • 各種静脈注射

  • 皮下注射

  • 経鼻カテーテルによる食事の給餌

    などを行いました。

入院3日目あたりから徐々に自分で食べ始め、
5日目で退院となりました。

その後もモルヌピラビルの投薬を継続しています。
今ではすっかり元気になっています。

症例2

4歳8ヶ月のオスのミヌエットです。
「食欲の低下と尿の色が濃い」という相談で来院されました。
「以前、膀胱結石になったことがあり、再発したかも」とのことでした。

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当院来院時

熱は40.3度と高く、白目や口腔粘膜にも黄疸が認められました。

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血液検査では、FIPで特徴的な高タンパク血漿が認められました。
レントゲンや超音波検査ではFIPを強く疑う所見はありませんでした。

治療

年末年始という時期的なこともあり、検査会社に検体を提出できないことから
飼い主様と相談し、モルヌピラビルによる治療を開始しました。
同時に皮下点滴、抗生剤などの投薬を実施しました。

次の日には体温も37.6度まで下がりました。
久しぶりにドライフードを食べたなど、体調の改善が認められました。

4日間の通院の後、家でモルヌピラビルの投薬をしてもらいました。
今も投薬は続いていますが、体重も徐々に元に戻り、元気に過ごしてくれています。

まとめ

FIPは未だ完全に完治する病気とは言えません。
治療がうまく行かず亡くなる猫もいますし、再発の可能性もあります。

体調が良くなったからといって
薬を勝手に辞めてしまうと、FIPの再発のリスクが高くなります。

治療が終わってもしっかりとした経過観察が必要です。

当院ではモルヌピラビルによるFIPの治療を実施しております。
モルヌピラビルのメリットはなんといっても値段です。
以前の薬では高額で、治療できなかった猫たちも多くいました。
モルヌピラビルも決して安い薬ではありませんが、手が届く方が多いのではないかと思います。
また、治療効果も以前の薬と比べて遜色ない成績を残しています。
当院で治療している猫も、今のところ全頭回復しています。

FIPの治療でお困りの方は、一度当院までご相談ください。

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