こんにちは! 渋谷区にあります渋谷動物医療センターです🏥🐾今日は猫カゼについてお話しします🐱💦猫カゼとは?ご存じの方もいらっしゃると思いますが、猫カゼとはウィルスや細菌の混合感染で生じる猫伝染性鼻気管炎のことをいいます。実際感染するものは猫ヘルペスウイルス猫ウイルス性鼻気管炎ウイルス猫カリシウイルスクラミジアボルデテラ などの細菌により引き起こされます。症状通常の猫カゼというとくしゃみ鼻水目が開けづらい眼脂や涙の量が増える といった印象かと思います。しかし、悪化が著しい場合は、瞼の粘膜の腫れ鼻が鼻水で塞がれてしまい食欲が低下呼吸困難肺炎 など見た目にも痛々しくなってしまいます。 治療治療は抗ウイルス薬抗生剤入りの点眼・点鼻薬を使用します。それでも治らない場合は抗生剤の内服薬や抗ウイルス薬の注射をすることもあります。症例猫 ブリティッシュショートヘア3ヶ月 メス同居の猫(若齢)が他院で猫カゼと診断され、治療中。この症例も昨日からくしゃみをしており今日は元気がないと来院されました。数日間、抗ウイルス薬の注射や点滴、抗生剤の投与などを実施していましたが良化せず、食欲も廃絶していることから当院で入院治療となりました。検査入院当日のレントゲンでは肺炎所見があり、PCRの検査結果はボルデテラ、マイコプラズマが陽性でした。【レントゲン:心陰影が不明瞭である】【画像:PCR結果】入院中には静脈点滴、ネブライザー、抗生剤の追加を実施。徐々に鼻水も減り、体重・食欲も増加していきました。【レントゲン:退院当日のレントゲン 心陰影もかなりはっきりとわかる】症例の状態、肺野共に良好なため退院となりました。経過退院1週間後にはくしゃみはやや残るも、本人の体調は良好とのことでした。【レントゲン:退院1週間後 入院中 入院2日目】子猫ちゃんは体力や免疫力が低く、体調が急激に悪化することもあります。また、猫カゼは完治する疾患ではなく免疫が落ちた時に再燃してしまいます。一度感染してしまうと一生付き合っていく病気となります。大事なのは感染しないこと!また、感染してしまった場合は早期に治療してあげましょう😊