こんにちは!渋谷区にある渋谷動物医療センターです🏥今日は肛門腺破裂のお話をします。肛門腺破裂!?なにそれ!と、思われる方も多いかと思います。 今回の症例は、6歳 猫 雑種数日前から活動性、食欲の低下があり、今日、足の付け根に傷ができていることに気づいた。同居の猫と喧嘩したかも。との主訴で来院されました。診察してみると、肛門腺が破裂しておりパックり裂けている状態に。。。肛門腺はポケット状の構造になっているため、破裂した部分から中の洗浄をします。また、肛門腺は左右あるため、破裂していない方の肛門腺もしっかり確認し、中に溜まっている分泌液を出します。必要であれば抗生物質を服用します。洗浄には1〜2日のペースで通っていただくこともあります。(傷の程度により変わります)8歳 猫 雑種食欲の低下があり来院。熱もやや高めではありましたが、お尻周りの触診で痛がる様子はありませんでした。帰宅後、お尻から出血があり、肛門腺破裂と判明しました。肛門腺破裂後は食欲も回復し、肛門腺洗浄、抗生剤の内服をし現在ではすっかり傷も良くなっています。 肛門腺破裂の原因は様々です。元々溜まりやすいこ分泌液がサラサラの液体ではなくマスタード状やコンクリート状肛門腺炎が起きてしまった(下痢、不適切なお尻絞り、細菌感染)この1つ目の症例も破裂してない方の肛門腺分泌液がマスタード状であったために、自力で排泄できなかった可能性があります。2つ目の症例は肛門腺の分泌液がコンクリート状で固めでした。こういった子たちは定期的に絞ってあげることが必要です。わんちゃんであればトリミングで絞ってもらっている子も多いと思いますが、猫ちゃんでも自力で排泄できない子は必ず絞っていく必要があります。また、何度も破裂を繰り返してしまう子、肛門腺炎がひどい子は外科的な肛門腺摘出を考える必要があります。破裂するまで肛門腺がどうなっているか、わかることは難しいです。なんとなく、元気がない、食欲がない、お尻を触られるのを嫌がる。こういったことが実は肛門腺破裂の前兆だった、、、なんてことも。破裂してしまったこはもちろん、なんとなく体調悪い?なんていうこも…。早めの受診をお勧めします。