こんにちは!渋谷区にあります、渋谷動物医療センターです。 今日はチェリーアイの手術を頑張ってくれたわんちゃんをご紹介しますチェリーアイとは?チェリーアイとは瞬膜腺(第三眼瞼腺)が脱出している病態を表します。瞬膜の機能は角膜(目の表面)の保護と涙液分泌、免疫機能とされています。 ではなぜその瞬膜が脱出してしまうのでしょうか?実は明確な理由ははっきりとはしていません。ただ、瞬膜線と眼窩周囲組織の結合組織束が脆弱であることが要因の一つであると言われています。好発犬種好発犬種はビーグル、アメリカンコッカースパニエル、ペキニーズ、チワワなどです。稀に猫も発症します。典型例では2歳齢以下で発症します。通常は片側性に発症しますが、時に両側である場合もあります。治療治療方法は基本的には外科的な整復が必要となります。軽度のものであれば、消炎剤の点眼薬を実施し、腫れを引かせることで整復可能な場合もあります。症例 症例です。トイプードル、7歳4ヶ月、避妊メス【写真:瞬膜腺脱出が確認できる また、マイボーム腺もある】今年の6月に目の赤みに気づいたとのことで来院されました。治療瞬膜線の脱出が認められたため、チェリーアイと診断し消炎剤の点眼薬を処方しました。しかし、点眼薬では大きな効果が得られず、手術による整復を実施しました。術後の経過は良好です。【写真:瞬膜腺(第三眼瞼腺)は綺麗に整復されている マイボーム腺も摘出済み】瞬膜腺の整復後の合併症は流涙量の低下、縫合糸による角膜潰瘍などが挙げられます。それらが起こらないか、経過を慎重に見ていきます。