こんにちは!渋谷動物医療センターです🏥🐹今日はハムスターさんの腫瘍についてお話しします。 以前、Tik Tokにも動画をあげたところ、やはりコメントでうちのハムスターも腫瘍で・・・前飼ってたハムスターさんも腫瘍だったんだけど・・・というコメントが多かったです。 そうなのです。ハムスターさん、実は腫瘍が多い動物種なのです。 そんなハムスターさんの腫瘍について症例紹介いたします。 アポクリン腺腫症例ジャンガリアン 1歳メス主訴右足の付け根にしこりができたという主訴でご来院されました。しこりはかたく、毛の脱毛を伴い、瘡蓋もありました。食欲などは問題なく、本人も元気とのことでした。【右後肢にできた腫瘍/赤く腫れている】細胞診をしたところ有意な細胞はえられず、その日は抗生物質などの内服を処方し、一週間後の再診としました。一週間後の再診ではしこりの大きさはやや小さくなっており、本人の元気や食欲も変わりませんでした。そのまま内服を継続してもらい、2週間後の再診としました。 次の再診時にしこりは2倍の大きさにまで腫大化しており、陰部や後肢を巻き込んでしまう可能性があること、今後床敷などと擦れてしまい、出血や感染を起こす可能性が高いことを飼い主様にお伝えし手術の運びとなりました。手術【手術前の外貌】手術では約8gの腫瘍が摘出されました。(本ハムスターは58g)58kgの体重の人に8kgの腫瘍がついていたと考えるとその大きさがわかると思います。結果結果は良性のアポクリン腺種でした。経過抜糸も無事に終了し、経過も良好です。肝腫瘍症例ゴールデンハムスター 2歳3ヶ月オス主訴もう一頭のハムスターさんは最近お腹が膨れてきた。体表にのっぺりとしたしこりがある。とのことでご来院されました。検査超音波で見てみると、肝臓の腫瘍だとわかりました。超音波画像細胞診を実施しましたが、有意な細胞は認められず、炎症細胞のみが取れる結果となりました。このハムスターさんも肝膿瘍である可能性も考え、抗生物質を開始しました。開腹手術も検討しましたが、年齢などもありかなりリスクが高いと飼い主様にお伝えし、経過観察となりました。上記のようにハムスターさんの腫瘍は比較的多く見られます。日頃からよく体つきを観察し、触っていただくと少しの異変にもいち早く気づくことができると思います。何かお困りごと、疑問などがあればお気軽にご相談ください。