こんにちは!渋谷区にあります渋谷動物医療センターです🏥🐾今日は発作を起こしたフェレットさんの症例をご紹介します。症例フェレット 避妊雌6歳11ヶ月昨夜発作の症状があり夜間救急を受診され、転院なども視野に当院にご来院されました。夜間診療では肝疾患疑いとのことでした。それ以前は体調に問題なく、食欲なども特に普段と変わらないとのことでした。ご来院時にも発作症状が認められ、かなりの衰弱が認められたことから急遽点滴ラインを確保し生理食塩水の投与と抗てんかん薬を投与しました。検査血液検査血糖値:>600mg/dl GPT:851 U/L GOT:157U/L Hct: 63.4%夜間救急での処置、超音波画像から、インスリノーマ±リンパ腫+肝障害を疑い発作のコントロールのために入院となりました。【写真:最初は自発的な採食がなく強制給餌をおこなっていた】入院約1週間で発作症状やそれに伴う測定障害はかなり改善しており、家での管理が可能であると判断し、退院となりました。退院時の血液検査では血糖値:29mg/dl GPT:94U/L ALP214U/L. TBil:0.8mg/dlでした。1週間後の再診では食べムラはあるものの、大きな発作は起こっていないとのことでした。その時の血糖値は41mg/dl でした。超音波所見では膵臓周囲に明らかな腫瘍性病変は認めませんでした。腹腔内には相変わらずリンパ節と思われる組織が腫大していました。治療内容は大きく変えず、・抗てんかん薬・ステロイド・抗生剤・肝保護剤 などを使用しました。約半年に渡り経過は良好でしたが、半年後に元気食欲の低下で来院されました。入院により加療を行いましたが斃死いたしました。この症例は腹腔内の細胞診を実施した際もリンパ腫という診断が下せませんでした。その場合は細胞診ではなく組織を病理にだす必要がありますが、症例の状態的にも麻酔をかけての開腹は難しいと判断しました。フェレットはその特性上、・インスリノーマ・副腎腫瘍・リンパ腫がが多い動物です。昨今ではその混合疾患も増えていると感じています。当院では、このこが今何で大変なのかをしっかり見極め治療をしていくことが大事だと考えています。フェレットの治療にお困りの際は一度ご相談ください。