こんにちは!渋谷動物医療センターです🏥今日は子犬ちゃんの下痢についてお話しします。小さい頃は少しの体調不良が命の危機につながる可能性もあります。飼い主様も心配されたことがある方も多いのではないでしょうか?さてそんな子犬ちゃんの頃い多い病気として、咳や消化器症状、低血糖などがあります。そして子犬ちゃんの病気で圧倒的に多いのが感染症です。感染症は細菌やウイルス、寄生虫、真菌などさまざま。。。今回はそんなわんちゃんをご紹介します。症例ヨークシャテリア 2ヶ月 380g数日下痢が続き、元気食欲が低下したため、当院に来院されました。お家で糖液(シロップ)を飲ませていただいていたので、低血糖は免れていましたが、まだ小さい体でかなり衰弱している様子でした。子犬ちゃんの下痢でパルボウイルスに感染しているかいないかは院内の感染隔離管理もかなり変わってきますので、まずはパルボウイルスに感染していないかチェックします。 幸いにもこの症例はパルボウイルスの感染は認められませんでした。また、兄弟犬から糞線虫が出たとの報告があったため便検査も実施しました。便検査ではトリコモナスの感染が認められました。また、糞線虫は確認できませんでしたが、便に出てきていない可能性もあるため、駆虫薬を投与いたしました。便のPCR検査を実施したところ腸コロナウイルス、ジアルジア、クリプトスポリジウムも陽性という結果でした。数日後の便検査ではコクシジウムの感染も認められました。便検査は古典的な検査であり、感染症の検出率は6−7割です。そのため繰り返しの検査が必要である場合もあります。入院中にも何度か低血糖気味になることもあり、予断を許さない状況である時もありましたが、抗生物質や駆虫薬が効き、便もかなり良化・食欲旺盛・元気になり退院いたしました。今回の症例では1度の便検査では全ての感染はわからず、また、PCRの検査をしていなければ気づけなかった感染症もある という結果でした。6種類もの感染症を起こしているわんちゃんも珍しいですが、小さい頃の下痢は感染症が起きている可能性は十分検討すべきですし体調も急に悪くなることがままあります。下痢気味だな。。。嘔吐するな。。。など、何かご不安なことがございましたらご相談ください🐾