こんにちは!渋谷区にあります、渋谷動物医療センターです今日は膀胱結石を手術で摘出したの猫ちゃんをご紹介します。膀胱結石とは膀胱結石はミネラルなどの老廃物が過剰になり結晶化したもので、結晶化したミネラルが尿路系にある有機物と結合して結石となります。その結石が膀胱にできた場合を膀胱結石と言い、炎症や尿路閉塞を引き起こします。症状膀胱結石の症状は頻尿血尿お腹を舐める動作が多くなる があります。また、尿道に詰まるとトイレに行くのに尿が出ない(排尿障害)排尿痛 が見られることもあります。診断診断にはレントゲン検査、超音波検査、尿検査をし、総合的な判断を行います。これらの検査により、結石の発生部位や個数、また尿のpHにより結石の種類を想定したり、尿を顕微鏡で見ることで種類を同定することが可能な場合があります。しかし、摘出し結石分析をすることで初めて結石が同定可能なことも少なくありません。治療結石ができる現象は同じでも、各種ミネラルの組成により生成される病態は異なっており、その治療や予防に関しても異なってきます。ストルバイトの場合食事療法(尿を酸性にする。Mg量を制限する。)飲水量を増やし、尿量を増やすシュウ酸カルシウムの場合基本的には手術による摘出その後、再発予防症例6歳4ヶ月、避妊雌ブリティッシュショートヘア3.5kg 元々膀胱結石があり、食事療法により経過観察していました。特にそれまで症状はなく膀胱結石の発見も偶発的なものでした。しかし、血尿が出たとのことで手術を含めご相談に来られました。検査上記した検査を当院でも実施しました。【レントゲン画像:緑の円内に膀胱結石が確認される】【超音波画像:ピンクの円内にも高エコーの結石が認められる】この症例は経過や尿のpH、尿の顕微鏡検査によりシュウ酸カルシウム結石の可能性が高いと診断されました。治療症状もあることからその後飼い主様と相談の上、当院で手術を実施しました。【写真:手術中の膀胱の外貌】【写真:結石摘出中 匙の上に結石が乗っている】【写真:ガーゼの上に数多くの結石が乗っている】結果結石分析ではシュウ酸カルシウムが98%以上と大部分を占めておりました。経過【レントゲン:結石摘出後(手術直後)】【超音波:術後の膀胱】今後はご飯やサプリメントでの結石の析出を抑えつつ、経過を見ていく予定です。